『謹賀新年 今年はカブトガニ年!!『キラーカブトガニ』みたよ』
干支ってアジア圏なら大抵あるものなのですけれど、国によっては兎の代わりに猫が入ってたりするそうです。
とはいえ日本ではなぜか今年は兎年。
兎ってかわいいイメージありますけれど、表情がなくてあんまりかわいいと思ったことありません。
ということで私は去年、因幡の白兎の伝説にちなんで兎から皮をはぎ取って、今年はワニザメ年だって言い張ることを心に決めていました。
ワニザメは日本人の心ですもんね。多分戦前ならワニザメを愚弄すれば不敬罪が成立したはずです。古事記にも書いてあることなのでたしかな情報です。
そして今年は干支にちなんでサメの出てくる映画を沢山観賞しようと心に決め、新年を迎えました。
しかし、1月になってなんとなく新作映画のニュースを見ているとこんな文言が目に飛び込んできたのです。
「サメの時代は終わった」
今年はサメ年だって言い張るはずだったのに、サメの時代は終わってしまったそうです。
つまり『アクアマン』や『ファインディング・ニモ』などのサメ黄金時代は終わりました。
ということでサメ年に変わって今年の干支になってしまった、カブトガニの映画について紹介していきたいと思います。
『キラーカブトガニ』
一言で言うと神映画でした。サメの時代は本当に終わりました。
(確かにサメも日本人的にやんごとなき存在ではあるのですけれども、というよりここでは世俗的な意味での神です。)
まず掴みが面白い
まず初手から原発が爆発するシーンから始まるのですが、エメリッヒ版の『GODZILLA』を思い起こさせる作りですね。
(みなさんご存知、神映画。マグロが好き。ちなみにウミイグアナは海藻が主食)
ただシリアスな描写でもなく、明らかにブラックジョークなので、神経質な人は回避したほうがいいでしょう。
だけれど不謹慎な笑いだとか、際どいネタが好きな人は爆笑間違いなし。
そして原発事故の不出来なCGが流れた後、すぐにSEX
サメの餌カブトガニの餌になるためにビーチに来たアベックの濡れ場シーンです。
この映画は『ディープ・ブルー』ではないので案の定カブトガニに食われます。
パニック映画の掴みとして完璧な導入。テンプレだからこその神映画クオリティが際立ちます。
キャラクターがいい
主人公は足が不自由ですが、超絶頭がいいという設定。北朝鮮から怪しげな電池を輸入して自分でパワードスーツを開発するほどです。
分かりやすく言えば『アイアンマン』みたいなもんです。
そして最後には……ぜひ鑑賞して確かめよう!
そして兄。保安官なのですが、この手の映画にはめずらしくめちゃくちゃいいやつです。『キラーカブトガニ』の裏テーマはおそらく兄弟愛。
ラストシーンでは間違いなく胸が熱くなるはずです。
きっと劇場を出ることには彼に惚れていること間違いなしですよ。
劇伴の使い方がうまい
神映画と言えば、神曲。
ミュージカル映画、『アタック・ザ・キラートマト』も前衛的な劇伴の使い方が印象的ですが、それに比べて『キラーカブトガニ』は堅実ながらもユーモアのある活用。
作中のプロムのシーンでは低音サウンドが気持ちのいいEDM系のサウンドが流れるので、劇場で見ることができなくとも、なるべく良い音響で鑑賞することをおすすめします。
カブトガニがDJをやるシーンとかもあります。新種のカブトガニすごいですよね。
ちなみにエンディングも神曲でした。
(神映画には神曲が付き物)
名作映画たちと同じ!カブトガニの鳴き声
キラートマトやキラードーナツはおなじみの「ギュムギュム」とした鳴き声ですが、カブトガニも同じような声で鳴きます。
カブトガニって水中に生息する節足動物だし、鳴き声なんかあるのかと思うかもしれませんけれど、新種のカブトガニは鳴くそうです。
考えてみればカブトムシだって鳴く種類がいるわけですし、そんなにおかしなことではないのかもしれません、
何と言ってもテンポがいい
いろいろ細部のいいところを見てきましたが、結局これにつきます。前半ではホラー映画なのでなかなかカブトガニが出てきませんが、前述の通りキャラクターがいいので、飽きずに人間ドラマを追っていくことができました。
そして後半、怒涛のカブトガニ襲来で最後まで駆け抜けていきます。安っぽいCGだとか、中に人が入ってそうなカブトガニの造形だとか、一ミリもセンスを感じないロボットだとかいろいろ出てきますけれど、それぞれ絶妙に低クオリティなのが逆に全体としてみれば調和がとれていて、そしてそれぞれの動きのうさん臭さもものすごくセンスを感じました。
やはり神映画は違いますね。おそらくジェームス・キャメロンも舌を巻くのではないでしょうか。
カブトガニ年最初の投稿なので、『キラーカブトガニ』についてでした。
手放しに褒められる神映画なのでぜひ鑑賞しましょう。
カップルで仲良くカブトガニ、友達とワイワイカブトガニ、ひとりで静かにカブトガニどれも楽しめると思います。
注意点としてはR指定があるので親子連れでは見に行けないということです。
しかしお子様が大きくなってから、親子でカブトガニというのもありですね。
次のカブトガニ年の頃に鑑賞するのも一興だと思います。
というわけで今回はおしまいです。
Z世代の代表ブログは今年も適当にノリで書いた作品紹介記事をいくつか載せるので、よろしくお願いします。
それでは~