Z世代の代表 作品紹介

一号とRYANAがZ世代ならではの視点でさまざまな作品を紹介します。

『【ロボットになるな!】麦わらのRYANAボンがアンチ学生生活な青春漫画・アニメを紹介』

ハイサイ毎度!

Z世代の天才ブロガー、麦わらのRYANAボンです!

 

今回のテーマは青春モノ!

 

というわけで青春モノを紹介するのですが、皆さんアニメとか漫画とか見てると青春モノは学生生活が多すぎだとは思いませんか?

 

そこで描かれる青春と言うものは、大体学校行事やら部活やらバンドやらの活動を通して、学生特有のコミュニティでの人間関係を築き、学生たちの社会で認められることによってクライマックスを迎えるというパターンが「王道」なわけです。


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ufotableといえばやっぱり『まなび』。内容は失われた学生生活を取り戻す話)

 

しかしですよ。

高校の時の友人なんて卒業してしまえば、ほとんどが赤の他人。

特別親しい数人を除けばインスタで近況を見るだけだとか、宗教勧誘があるだけだとかそんな縁なわけです。

学生社会に認められた関係は脆いもの。

別の社会にそれぞれが適応してしまえば、そんな絆は簡単にほどけてしまうものです。

 

そこで今回はアンチ学生社会・学生生活な青春モノをピックアップして紹介していきたいと思います。

オルタナティブな青春が欲しいみんな。

ぜひこれらの作品たちを読んだり見たりして癒されましょう。

 

学校から出よう!幾原邦彦作品

少女革命ウテナ』『ユリ熊嵐

 

私のアンチ学生生活青春モノって発想の原点がここに在ります。

内容はどちらも学校という閉じた棺の中のくだらないレジームからの解放というもの。

 

少女革命ウテナ』の舞台はいかにも平成初期の少女漫画のアレゴリーといった鳳学園。

王子様に憧れた少女ウテナがその学園にて、姫宮アンシーという少女をかけて決闘に挑むというお話です。

この作品で語られる姫とはなにか、王子様とは、永遠とはというテーマは、そのまま少女漫画的な恋愛モノの寓話となっており、非常に興味深い作品です。

 

少女漫画には基本的に憧れのヒーローが登場します。

ただヒーローに見初められるだけが青春じゃないわけです。

それは学生社会でもっとも信仰されている価値観でしかないわけです。

かといって今はやりの方法論みたいに女の子がヒーローになれるって話でもないところが『ウテナ』の面白いところ。

ヒーロー・ヒロインなどという二項対立を解体した末のクライマックスは感動すること間違いなし。ぜひ見てみよう。


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(タイトルの通り、青春の終わり。ここでの青春は学生社会の青春だ。)

 

 

ユリ熊嵐』の舞台は『ウテナ』とは違って女子校。

つまり憧れのヒーローなんてものはいない世界なわけで、ここで問題になってくるのは「空気」というもの。

シナリオは正直ここで説明するのが難しいくらいわけわからんのですが、ようは学校社会において自身の「スキ」を探すというもの。ちなみに百合要素てんこ盛りです。

(キマシタワー)

空気に立ち向かって「スキ」を通したい方はぜひ見ましょう。

(この作品、多分幾原邦彦作品の中では一番難解ですが個人的には結構好きです。)


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(空気といえばこれ)

 

自分の居場所を求めた先『バイ・スプリング』

タイトルからして買春の話かなと思うかもしれません。

それは半分くらいは正解です。

ただこの作品の根幹にあるのは、自身を過剰に管理してくる母親を持った思春期の少年と、裕福ながら義理の父親とそりが合わないヒロインが高架下という場所に居場所を求めるというもの。

(エッチな展開を期待はあんまり期待できません。)

このような学校でもなく、家庭でもない居場所を求めている人ってのは結構いると思います。

別に毒親でなくたって中高生にもなれば親といることは気まずくなるものですし、多数の人間は学生社会に居場所を求めるのでしょうけれど、そこからあぶれてしまったひとはそこ以外しか選択肢がないわけですから。

(13歳にもなって学校以外の場所まで親の言いなりなのは逃げ場がなくて本当に気の毒に思えます。)

居場所を求めてる学生諸君。この作品を読んでぜひ癒されてください。

 

緩やかなアンチ学生生活 入間人間作品

電波女と青春男』『安達としまむら

 

入間人間のこの二作品はアンチ学生生活って雰囲気が漂っていていいんですよ。

『電波女』に関してはヒロインは高校中退していますし。

ただここで注目したいのは『安達としまむら』のほうです。

 

よっ友はいるけど本当の友人はいないしまむら、ぼっちの安達。

そんな学生生活に馴染めず半不登校の二人がエスケープ中に体育館で出会い、少しずつ仲良くなっていくというもの。いわゆる百合と呼ばれるジャンルです。

途中で不登校ではなくなって、一応授業を受け始めるわけですが、この作品が特殊なのは徹底的に学校行事が描かれないことです。

学園モノで人間関係を築く話は、キャラクターたちがイベントに巻き込まれるという形をとることが多いです。

そしてイベント、つまり学校行事等にむけて切磋琢磨し努力して学生社会に認められながら、仲間との関係も深くなるというものが主流ですが、『あだしま』はまったく違います。

あだしまでは安達がしまむらと仲良くするために、クリスマスデートに誘ったりだとか、バレンタインデーにチョコレートをあげるために奮闘したりするのですが、そこに学生社会との繋がりはありません。

二人の個人的な関係があるだけです。

 

 

修学旅行に行った時も、普通は班でなにをしただとかレクリエーションがどうしたなど、通常の作品では学生生活の流れが人間関係が大きく影響するものですが、『あだしま』では旅館の部屋内の二人がクローズアップされ、学生社会との断絶が描かれます。

 

そして何より特殊なのが、この作品ぼっちである安達が社会と打ち解ける可能性を完全に否定しているところでしょう。

実際彼女は何度かしまむら以外の人に接触はするのですが、よっ友よりも深い関係になろうとは思いません。無理してしまむら以外と遊びに行ったとしても、2人きりのほうが断然楽しいという感想を持ちます。彼女たちにとって社会とは打算的に生きる世界であり、そこになんのロマンもないのです。

そのため学生社会における仲間信仰は『あだしま』という作品にとっては息苦しいものとして描かれます。そして学生生活におけるイベントもそうした仲間信仰ありきのものであり、彼女たちには不要なのです。

 

 

 

アンチ学生生活としての青春漫画・アニメ。

青春の形は人それぞれなものです。

しかし恋愛のロールモデルがドラマや映画に影響されるように、アニメの青春描写も目指すべき良き青春として受容されることもあるでしょう。

 

 

学生生活・仲間信仰というものから良き青春はそのようなものだと勘違いしてしまう人もいるのかもしれないです。

もちろんそれは一つの正解ですが、それ以外に正解がないなんてことはありません。

今回はオルタナティブな視点を持つ上で少しは参考になればいいなと思いいくつかの作品を紹介しました。

もう高校・中学なんて卒業した私から言わせると、高校・中学というのは島社会みたいなものです。それはそれで楽しいところもあるし、私だって別に学生社会が嫌いなわけではないんですけど、なんだったんだあれということも結構あります。

私は中学生の時、これをやらなかったら退学という宿題をやらないで行った時ガチギレされました。当時私はロボットになりたくなかったのかもしれません。

でも退学はなかったので「話違うや~ん」ってなりました。

それ以降は宿題出さない主義から最低限出す主義に代わりました。宿題まる写しのせいで都大会出場停止になったことももありましたが、まあそういうのもいい思い出です。

 

高校生活で後悔してることはもっとさぼっとけばよかったなあということですかね。指定校推薦でも狙わない限り皆勤なんてなんも意味ないから、もし高校生がいたら卒業日数を計算して適度にサボることをおすすめします。

さぼって旅行とか行ってもいいと思いますよ。

学生社会が合わないなら、雑に打算的にそこでは過ごせ!これは『あだしま』で学べます。

こんな感じで、私はこどもも大人も自由に生きていけばいいと思っています。

みんな・・・

人生は冒険や!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【5ヵ月目】迷走した9月『うる星やつら』ブログになりかけた10月

(石の上にも3年と申しますけれども、3年と言えば36カ月、つまり5カ月の7倍も石の上で修行し続けなくてはならないわけです。

そう考えると大した年月というわけでもないのですが、それでもこれまでの記事数合計37。平均文字数たぶん4000字弱ということを見てみると、もう文庫本一冊分以上は書き上げているということ。

そう考えるとそこそこ頑張ってるのかもしれない・・・いやそうでもないかも?

世界征服にはまだまだ努力が足りません。

 

 

こんばんはZ世代の代表2号です。メタ妹です。タイトルの『』や☆がなければわたしです。

 

お知らせいたします。わたしが半年未満ブログを書き綴ってきて判明したことをお伝えさせていただきます。

割と電波な設定でブログを始めても読者の9割は気が付かないので問題ありません。

みなさんも羞恥心を捨てて、架空の兄やら妹になりきって文章を書いてみましょう。そうするとあら不思議、文章がすらすら書けるようになるでしょう。

半年未満ぶりに判明する本ブログのコンセプト、それは不誠実な書き手。

世界を毒電波で多くのひとを目覚めさせることが目的であるとプロフィールで語りましたが、わたしの小さな反逆は半年未満で効果が出てきました。

 

なんと世界を牛耳るGoogle検索で「Z世代の代表」と検索すると、わたしのブログが表示されるようになったのです。

また「うる星やつら OP」と検索して、一時期最も上位に表示されるという出来事もありました。

つまりこれはわたしのブログが「Z世代の代表」という単語と関連する内容であるということへの、権威のお墨付きです。『うる星やつら』が好きであり、知識が豊富でOPを解説できるのがZ世代の代表なのです。集合知がはじき出した結果であり、統計的に導き出され、大きな世界村につながれた現代人の小さな脳みそでは否定することの許されない真理なのです。

ただわたしの目的はいまだに果たされておりません。わたしの真の目的はZ世代と検索した時にこのブログに迷い込んでしまうような状況を作り出すことです。

deeplで the generation Zを翻訳した時に必然的に、RYANAや一号と翻訳されてしまうような状況をわたしは目指しているのです。

おそらく3年くらいたてばZ世代の賞味期限は切れ、α世代をもてはやす時代が始まるでしょう。そうなればわたしの勝利は目前です。そしていつか、Z世代が世界中のみんなに忘れ去られたときのこと。googleが潰れた後、アーカイブスを覗き込んだ未来人は思うのです。「Z世代の代表はこういうやつだったのか」と。

 

とまあこんな野望はどうでもいいことですね。予言者と詐欺師だけが未来の話を占有できるという法律を知らないわけではありません。ということでわたしは過去のお話をします。

 

 

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ずいぶん、昔の記事なイメージがある。『ジュラシックワールド』へのスタンダードな感想記事。割と賛否両論がある作品だったので、わたしはすかさず賛の側に立ちました。賛否両論の場合わたしは賛側に立ちます。賛賛の場合でも賛。否否でも賛。

私は日の本出身なので賛(sun)の下に立ちたいのです。それがどんなに散々なものであってもフィクションなら楽しむべきというグループに参加しています。

 

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よかったです。本当によかったリヒター展。

わけわからんかったけど、なんかよかった。記事内でも語っていますけれど、『ビルケナウ』は素晴らしかった。展示方法も様々っぽいので、違う場所でも鑑賞してみたいなって作品です。

 

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正直なところ普通の作品紹介に割と飽きてきていたんですよ。でもこの記事を書いて紹介するにしても、いろいろやりようがあるなと気が付きました。

これはわたしが書いた記事ですが、それぞれの作品紹介は何人かの方に手伝っていただきました。みんな平成10年以降生まれです❤がっつりZ世代です❤

 

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渾身の記事。

うる星やつら』入門(学部レベル)に必要なエッセンスはすべて入っています。

 

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地味にアクセスが伸びまくった記事。というかわたしのブログは半分以上これなんじゃないかな。それまではサイエントロジーの記事で半分くらいだったけれど、完全に逆転。

 

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注目記事の書き手やジャンルがいい感じにばらけているのはいい傾向。いろんな作品紹介をするのがZ世代の代表です。

 

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音楽、というかロック界隈だと「はっぴいえんど史観」だとかパンクにおける「セックス・ピストルズ」史観だとかがあるらしい。

ようはその後のそれに連なる作品の系譜のすべてをそのグループに帰するみたいな考え方で、権威に弱いサブカルが陥りがちな歴史観なんだとか。

漫画なら「大友史観」アニメなら「エヴァ史観」みたいなものがわたしはあると思うので、そのカウンターとしての「うる星史観」です。

おそらく「富野史観」「鳥山史観」「セーラームーン史観」「吾妻ひでお史観」「蛭田昌人史観」「あずまきよひこ史観」なんかもできるんじゃないかな。

○○史観なんてものではなく、文化は煩雑に組み合わさってるってことです。

わたしが地味に推したいのは「山田風太郎史観」でしょうかね。

 

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読書週間らしいです。どんな本でも読んでみるのはいいことです。

たしかにエッチな本とか自己啓発本だとかは読んでいたら恥ずかしいものですけれど、そんなのは気にする必要ないんです。好きな本を読みましょう。

 

 

というわけで飛躍の9・10月でした。来月はなにをかこうかな。今は『モンティ・パイソン』にはまっているので、もしかするとそんな記事を書くかもしれないです。

そういえば話題の『悪魔・電気ノコギリ男』と『殺し屋の夫、スパイの妻。超能力者の娘だけが知っている。』は読んだので、流行に便乗するのもありかもしれないですね。

どっちも私好みの名作でした。とくにヨルちゃんがお気に入りです。

さすが話題作の、しかも天下のジャンプラのヒロイン。黒髪でかわいい。需要をよくわかっています。

 

 

それでは11月にお会いしましょう。

 

バイバ~イ~

 

『読書週間! 読んでないと恥ずかしい読んでいない本』

10月末から11月の初めにかけては、全国的に読書週間。

普段本を読まない人はこの機会にどうぞ1冊、月に10冊以上は読むよという読書家のみなさんは、今までなかなか読めなかった大作に取り組むのもいいのではないでしょうか。

 

ちなみに私は読書家というわけではありません。歴史的名著を読破してやろうと思い立ち、とりあえずAmazonでポチるくらいの向上心はあるのですが、ポストから取り出して包装をビリビリと破り開けてしまえば、もう読もうという気持ちは秋の空。本棚のどこにレイアウトしようかという本棚デザイナーの私が、読書家の私をどっかに追いやってしまって以後その本が触られることはなかったりします。

 

 

というわけで今回は、そんな本棚デザイナーな私が読んでない名著を紹介したいと思います。

とはいっても紹介するのは本当に有名な作品ばかり。きっと読書家のみなさんは「えっ、これすら読んだことないのにスノッブを語ってたの?」と驚愕すること間違いなし。あんまり本を読まないよという人はこれを機に一冊くらいは手に取ってみましょう。

 

 

失われた時を求めて』 プルースト

いきなりクライマックス。

 

20世紀の世界文学の中でも最高傑作との呼び声も高い本作。

似非教養人のエアプ本ランキングでは常に上位を占めるでしょう。

同じように20世紀文学の最高峰ともいわれるカフカとはアクティブ数という点ではずいぶんと差をつけられているけれど、その原因は単純です。

どう考えても長すぎるということです。

岩波文庫のほうだと全14巻。きっとコンプリート率10%以下で、もうついていけないと引退してしまった人も沢山いるのでしょう。

しかしこの本、エアプであっても先人たちによる批評がたくさんあるので、結構語れてしまったりします。とりあえず夢想体験のようなシーンが映画やらアニメやらにあるならば、とりあえずプルースト的とレッテルを貼り、「プチット・マドレーヌ」だとか、「意識の流れ」だとかそんな言葉を巧みにあやつり、読んだことを名言せずに「プルースト読んだ感」を醸し出しましょう。

相手がエアプならきっとばれないと思います。プルースト人狼とかすっごく楽しそうです。読まずに「全英プルースト要約選手権」に出場するというのも挑戦的で面白いと思いますよ。

 

哲学探究』 ウィトゲンシュタイン

 

私は大陸系の哲学はにわか程度には知ってはいるんですけれど、英米系の哲学は本当によくわからないです。

ウィトゲンシュタインも世紀転換期オーストリア思想の一つ、つまりはフロイトだとかカール・クラウスだとかと同じグループって捉えれば地理的には確かに大陸系なのですけれど、やっぱり私的には英米哲学のジャンルに入る。

だからか「語りえぬものには沈黙するのみである」なんて言葉は有名だけれど、にわかですらない私にとってはどうも腑に落ちないのです。

私は唯物論者ですが、言語をメディアとして捉えているので、根本的に考え方が違うように感じます。(個人の感想です❤)

ただ彼の思想の理解しがたさとは裏腹にただ機械的に彼の本に目を通すというのはそこまで難しいわけでもないですよね。なんたって短いですから。

そういったわけで『論理哲学論考』には一応目を通したことがあるので、こちらを選択しました。

 

 

実際『論哲』は目を通したことのある人も多いでしょう。

「語りえぬもの」に関しては『探究』のほうでは沈黙していないとのうわさも聞くので、その辺しっかり取り組んだなら面白いかもしれないです。

 

資本論』 マルクス・エンゲルス

(うわでたよ。)

読んだ人はおそらく上記の二つよりはるかに多いでしょうが、エアプ率は負けず劣らずという本作。それだけ語られる作品というわけです。

名著であり、現代思想への影響は最も大きいと言っても過言ではない大作にも関わらず、センシティブな本ランキングでは世界で5本の指くらいには入りそうな尖った本です。別に共産党だけの占有物ではないんだけどね。

この作品のエアプ率の高さは、やはり危険な本だとみなされているところが大きいのでしょう。

まあ確かに数多くの人は本棚を見て、マルクスが並んでいたらそりゃあ引いちゃいますよね。実態はどうであれ、人は偏見に生きる生き物なので致し方ありません。

私が読んででいない理由?それは「プルースト的」な理由です。

共産党宣言』は読みました。あれは短くていいですね。

 

 

 

利己的な遺伝子』 ドーキンス

いきなり人文学から生物学へのジャンプ。

といってもこの本は別に専門書でもないですし、割と社会学的に受容されている一面もあるので、自然科学の本というわけでもないというのが、エアプからの印象です。

というのも「ミーム」という概念、おそらく定義を大きく超えてしまっていますが(読んでいないから確認していないよ)、この本が出典だとのこと。

Wikipediaに書いてあったからきっと90%ぐらいの確率で正確なはずです。(要出典)

この作品はエアプ率というより、ミームという言葉を出典を知らずに使っている率が凄まじい数いるでしょう。半年くらい前の私がソースです。

 

『聖書』

はい。実は完全に読んだことないわけではありません。ただ通読したかと問われれば、間違いなく答えはNO。

特に新約のほうはかなり厳しいですよ。「エンドレスエイト」じゃないですけれど、おんなじエピソードを何度も読まされるわけですから。

きっと世界的にも教会で聞いたことはある、エピソードが引用されているのを見たという形で聖書に慣れ親しんでいるひとは沢山いても、最初から最後まで通読しましたという人の割合はそこまで高くないのではないのでしょうか。

 

とはいえ作品を受容する上で間違いなく聖書の知識は必要なわけで、そんな時のために聖書が読めるサイトのリンクを貼っておきます。

www.bible.or.jp

(前に挙げた本みりゃ自明のことだとは思うけど、私はクリスチャンではないです。布教ではないことをここで断っておきます。)

 

 

いかがでしたか?皆様の読んだことのない本はありましたか?

今回紹介するのは世間的には読んでいないと恥ずかしい名著ばかり。だけれど、結構骨の折れる作品も多いので、読んだ振りをしているけれど、実は読んだことはないという見栄っ張りな方もきっといらっしゃるはずです。

 

一冊も知らなかった?

でも大丈夫です。本を読むということはメリットばかりではないのですから。

読んだことないから読んだに変わることはあれど、読んだ状態から読んだことがないになることはできないというところから、本を読んで取り返しのつかない事態になることが起こりえることは火を見るよりも明らかでしょう。

本を読むということは危険です。読んだら最後、奇妙な考え方に取り憑かれてどこか遠くの世界から帰ってこれなくなる可能性の存在は論理的に反証不可能です。

また本を読むという行為は最も反社会的な行為とも言えます。本を読むことは洞窟の中で修行することに似ています。詰め込み過ぎた知識とロジックがつかえて、穴から出られなくなったり、自分が洞窟の中にいることを認識できなくなり、見えないはずの獣に恐怖して、そのまま食われてしまったり、最後には自身が獣になってしまったりすることもあるでしょう。

 

とはいえ本を読んで得られるものは、他の体験には埋めがたい特別な経験になりうることがあるのも確かです。

なんだかんだ本を読むことはいいことです。正直読む本なんかどうでもいいです。読んでないと恥ずかしいなんて考えて、名著をつかまえてわざわざ読む必要なんかないんです。

 

 

私はむしろ周りに読んでいるとばれたら恥ずかしい本をそれでも読み続けるということこそ、本を読む醍醐味だと思います。

最後に私はこんなのを読んでいるとばれたら恥ずかしいけれど、それでも好きな作品を一つだけ教えます。

いいわけはありません。理論もありません。実は高尚な作品でドゥールズがどうとか、ガタリがこうとかいうという講釈もありません。下に書いてある一言以外に好きな理由はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かわいいは正義!!!!!

 

 

『うる星やつらと平成 うる星の遺伝子は受け継がれた。』

 

うる星やつら』ほどモダンな作品はあるのだろうか。

 

 

もちろん影響力だとか、オリジナリティなんてものは数値化することができないので、結局は主観に頼らざるを得ない。

世間では現代のオタク文化エヴァ以後だなんて批評がされるけれど、私にはどうしてもそうは思えない。

 

 

 

(とはいえガイナックス的な同人と公式の境目があいまいな商売方法は大きなインパクトがあったと思える。『エヴァンゲリオン』は本編の内容よりも消費のされ方が画期的だったのだとわたしは考えている。しかし内容面でならばエヴァよりインパクトを与えた作品は他にも沢山あるのではないだろうか。)

 

どう考えても内容的にはうる星以前以後と言った方が適切だろうと考えるのだけれど、この考え方はおかしいのだろうか。

殊更に90年代後半から10年代前半までの主要なオタク作品の多くは、うる星やつらの遺伝子を受け継いでいるように思える。

もちろんこれらの作品がうる星に影響を受けているなんて起源論を主張したり、パクり認定してそれらの作品を貶したりはしない。

 

今回はうる星やつらが開拓したうる星ぽさ、つまりうる星の遺伝子を継ぐ作品をここで何作品か上げてみることによって、その遺伝子がいかに平成を象徴していたのかということを概観することを目的としたい。

 

うる星の遺伝子

 

それではうる星の遺伝子とは具体的にはどのようなものなのだろうか。

 

まずうる星の遺伝子その1として挙げられるのは、美少女キャラクター+日常系+ラブコメというものだろう。

ここでの日常系と言うのは、『ドラえもん』のような状態を想定している。

つまり、キャラクターたちになにか大きな目的があるわけではなく、日々過ごす中で起こる事件をドタバタコメディとして描写するというものだ。これに関してはそこまでうる星が革新的だったというわけではない。しかし当時はガンダムブームであり、青年が見るアニメと言うものは戦記物が主流だったし、『ドラえもん』もテレビ朝日で放送していない。少女向けではこういった作品はあったが、うる星は青年が見る日常系のパイオニアということができるだろう。

 

そして美少女。うる星やつらには様々な美少女が登場する。そしてそれぞれ宇宙人だったり雪女だったり、巫女だったり、保険医だったりする。幽霊という場合もあるし妖精だったりもする。こうしたバラエティー豊かな美少女が登場することはうる星の革新性の一つであり、最も影響を与えた部分である。

そしてそれらの要素をラブコメという軸でまとめ上げているのがうる星である。基本的にはラムちゃんとあたるの一連の流れ、つまりあたるが浮気をしてラムちゃんが電撃を放つというクリシェが延々と繰り返される。(もちろん本当はそんなわけではなく、あたるは他のヒロインにも殴られたりけられたりする。)

 

 

ここまでが原作うる星の遺伝子の基本的な要素である。この遺伝子だけでも受け継いだ作品はあまりに多いため、ここに記しきることはできない。

 

一応例を挙げてみるとこんなところだろうか。

 

 

 

 

 

(別にパクりと言っているわけではない。)

 

これだけでも相当なもんなのだが、うる星の遺伝子はこれだけではない。

アニメ版『うる星やつら』、特に映画『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』は原作と同じくらいの規模の影響をオタク文化界にもたらしたのだ。

 

 

それはどのようなものだったのか。細かいところを言い出したらキリがないので、大枠だけ記述しよう。

 

うる星の遺伝子その2は、作中世界をキャラクターの夢と表現したり、作品内でループさせたりすることで日常系のメタ構造を浮かび上がらせるというもの。

物語は虚構である。それは当然のことなのだが、遺伝子その1のような物語はあまりに都合が良すぎる。

そんな性格の悪い観点からうる星やつらという作品を解体、物語の虚構性を夢と看破し繰り返される日常をループという手法で表現した。メタフィクションといえば単純に物語の登場人物が漫画の枠外から突っ込みを入れたり、ゲームの登場人物が第4の壁を越えて話しかけきたりと言った、表面的なものもある。

しかし『うる星2』は作品構造を批判的に作中に取り込み、作中そのものに批評性を持たせることに成功した。

 

メタ構造、夢、ループという遺伝子もご存じの通り数多くの作品の中にみられる要素である。

例を挙げるとこんな感じだ。

 

 

(メタ構造という意味では最も進化させた作品)

(商店でメモを貼るシーンなど『うる星2』のパロディもある。しかしこの作品はバブル崩壊後の作品。文化祭前日なんて気分はもはやなく、合宿にて人間関係がバラバラになったところから始まるのだ。)

(言い逃れできないレベル。映画製作、無人島での殺人事件、しかもトリックまで同じ、そしてループ。『うる星3』では町の特異点としてラムちゃんを定義して、ラムちゃんが去ると超常的な現象はめっきり起こらなくなり、現実世界のようになるが、ハルヒも『うる星3』に近い世界観だ。)

(アニメ最終話のエンディングがね)

(喫茶店のシーンやバスのシーンは間違いなくパロディ。内容は前述のクロスチャンネルのほうが近い)

 

こうして挙げた作品を見ていくと、平成を代表する作品が目白押しだ。昭和まではオタク文化の主流はヤマト・ガンダムといった戦記物だった。

 

(『Zガンダム』ほんま面白い)

 

しかし徐々にうる星遺伝子を受け継いだ作品、つまり日常とメタフィクションを取り入れた作品が増えていき、00年代には主流となる。

 

令和に入ってからはオタク文化というものが王道少年バトル漫画との融合を果たしたり、メタ構造を必要としないなろう系のブームなどでうる星遺伝子を受け継いだ作品は目立たなくなったものの、いまだに子孫とも呼べる作品は数多く存在している。

 

令和最新アニメ『うる星やつら』が現在放送中であるし、令和にもうる星遺伝子は受け継がれていくのだろう。

 

 

『令和最新アニメ うる星やつらのOP映像について語る ちょっとだけ元ネタ解説』

令和最新アニメ『うる星やつら』見ました?

 

正直なところ全然期待していなかった。

 

今時なんでうる星?

どうせ原作もアニメも超えられないだろ。

みたいに思っていました。

 

確かにオリジナルは偉大過ぎるので超えるのは難しい。というか無理。

でもそれはジョイナーの記録が破られないのと同じようなもんで、もともとが偉大過ぎるからしかたないんです。

 

 

でも、今日最新の『うる星やつら』を見て、令和最新のラムちゃんやあたるやしのぶを見て、

めちゃくちゃ感動しちゃいました。

 

いろいろ語りたいことはあるんです。

なんならワンカットごとにコメントを書いていきたい勢い。

令和最新のしのぶかわいすぎるだとか、萌え要素がふんだんに盛り込まれながらそれでいて80年代のエッセンスは抑えているところだとか、最新と言っているけれど、00年代のハチャメチャラノベっぽい雰囲気だなとか語りだしたらキリがないです。

 

そんな最高の令和最新アニメ『うる星やつら』なんですけれど、OPの映像が特によかった。いやEDが悪かったってわけじゃないですよ。「コズミックサイクラー」や「chance on love」のオマージュってのも素晴らしいですし、いろいろな服装のラムちゃんもかわいい。

 

だけどやっぱりOPが私的にはすごくアガったので、OPについて語ろうと思います。


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最初インベーダーゲームから始まりますけれど、これは結構新鮮。

ただあたるが💛打つインベーダーにしゅがあ、じんじゃあ、ぺっぱあがいるのはちょっと解釈違いです、だってガキ過ぎてあたるは相手にしてないわけですから。まあそんなことはどうでもいいことですね。

そしてネオンと共にタイトルロゴがドーン。

タイトルロゴが昔とほとんど同じなのは素晴らしい!

ここでいっきに引き込まれます。

 

そして次のカット。

原作のラムちゃんが切り抜かれて背景に流れます。やっぱ初期ラムちゃんの吊り目もいい。頬杖ついているあたるはラムのラブソングのOP映像のラストからでしょうかね。

上からぶら下がって「バァ!!」ってやるラムちゃんは今までのアニメ化ラムちゃんのなかでも一番原作ぽい。

 

次のカット

ガールハントに興じるあたる。やっぱあたるが走っているシーンは一番うる星ぽい!これで百メートル7秒で走るんですから驚きです。

 

スマホを使っている!!!時代は昭和か令和か?

そしてライトを持ったあたると踊るラムちゃん

これですよ。踊るOPEDといえばうる星。ほぼ元祖みたいなもんなんですから、やっぱり踊らないと。振付は流石にサタデーナイトフィーバーではないですが、これもまたいいですね。

そしてジェットコースター。あたるとラムが遊園地に行く回を思い出しますね。ローラースケートの回ってやるのかなあ。そういや「最後のデート」でも遊園地いきますよね。

 

そして次

原作の表紙絵だけじゃなくて、過去のうる星作品がいくつか出てきますね。

にわかなんで(というか年齢的に)『ラムのウエディングベル』くらいしかゲームはわかんないんですけれど、あのRPGぽいやつはなんでしょう。

ADVぽいやつは『ディア・マイ・フレンズ』かなあ。それとも『エンドレスサマー?」ちょっと調べてみようかな。うる星試験に出そうな問題です。

 

 

ギャルゲーぽい画面。ギャルゲーってうる星の子供みたいなとこありますもんね。ちなみにしのぶがラムに入れ替わるのは、旧アニメのアイキャッチからでしょうね。そしてスライドするとtiktok

時代を縦横無尽の駆け回る。うる星はいつの時代だって不滅です。

 

ラムのラブソングのダンスから、人差し指をたてた「いっちばーん!」のポーズでウインク。「コズミックサイクラー」ですか。そうですか。

螺旋階段。なんか『うる星2』ぽい。永遠に続く鬼ごっこがうる星ですもんね。恋のメビウスですよ。

いろんな恰好をしているラムちゃん

ラムちゃんってトラ柄ビキニのイメージが強いけれど、いろんな恰好するのが魅力なんですよ。新アニメは髪が反射して色が変わるということも再現されているので、よりおしゃれ感がでていてほんと素晴らしい。

あとラムちゃんがたくさんいるのって、ランちゃんのせいで増えたりするのもあるけど、アニメも原作も結構ラムちゃんのデザインに差があったりして、そんなラムちゃんの複数性が表現されているのかもなんて妄想。

 

そしてラスト。夢落ち。やっぱり『うる星2』ぽい。そしてあたるとラムですね。最後のカットは原作のラストっぽい。

 

とまあこんないろいろな想いがOP見ただけで溢れてくるわけですよ。

もちろん新アニメは私の大好きな押井ぽいハチャメチャさはあまり期待できないし、1話見る限りかなり現代風にキャラクターがリファインされていて、原作再現というよりリメイクといった様子。

それでもやっぱりうる星ぽさはそのままにあって、ものすごく愛のある作品だなと感じました。

私はうる星を知ってからまだ10年くらいしか経っていないですけれど、それでもこんだけ新作に感動することができました。それならきっと古参ファンの方も楽しめる出来になっているのでしょう。

またまだ『うる星やつら』を見たことがないというひとも、思ったよりも昭和そのままというわけではなく、令和というより平成ぽいのりに調整されていたので、きっとすんなり楽しめるんじゃないかなと思います。

ぜひぜひぜひ『うる星やつら』をみなさんみましょう。

 

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もし旧作に興味があるってひとがいたらこちらも御覧下さい。

うる星沼に君もつかろう!

それでは

『うる星やつら入門。うる星って何から見ればいいのというひとに向けて』

おっはよ~うち、Z世代の代表、RYANAだっちゃ!!


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本日から令和最新アニメ『うる星やつら』が放送開始します。

 

実は私は『うる星やつら』の大ファンなのです。

*1

 

うる星やつら』はアニメ史上で最も重要な作品の一つ。

「せっかくリメイクされるんだからオリジナルにも興味がでてきた」「この機会に履修したい」という人も多いのではないでしょうか。

 

 

しかし『うる星やつら』は結構長い。原作は34冊もあるし、アニメは195回もあり、そのうえ映画6本にOVA・・・

 

 

めちゃくちゃ長いです。

 

もちろん全部見るのが理想ですが、ハードルが高すぎますね。

ということで今回は『うる星やつら』入門ということで、原作、アニメから重要な話をピックアップしてみます。

 

前提知識

まずオリジナルの『うる星やつら』を楽しむ前に、前提知識から。

うる星やつら』と言えば、80年代の作品で、女好きの主人公あたるとトラ柄ビキニのラムちゃん

あたるが浮気をするとラムちゃんが怒って電撃を食らわせる!

というイメージがあるでしょう。

もちろんこれは正解です。

 

 

でも意外に知られていないのは原作とアニメの違い。

うる星やつら』って原作漫画とアニメでかなり毛色が違うんです。

 

原作は皆さんご存じの高橋留美子先生。そしてなんとアニメ版の最初の監督は『パトレイバー』シリーズや『攻殻機動隊』などで知られる世界的な監督である押井守監督です。

 

 

そして原作もアニメどちらも先進的な内容でインパクトを残し、その遺伝子は別々の形で現在に至るまで受け継がれることとなります。

 

(『瀬戸の花嫁』ぽい原作うる星)

ハルヒはアニメ『うる星』のパロディ、と言い切っていいくらい似ています。)

 

違いを説明するのは難しいですが、非常識だけど愛嬌のあるキャラクターたちによるピタゴラスイッチのようなテンポのよい展開、センスが良く上品で嫌味のないギャグ、そして時折挟まれる人情話、ラムとあたるの恋の駆け引きや心温まるシーンなどが原作の魅力だと言えるでしょう。

 

 

アニメ版はどうでしょうか。アニメ版は原作のエピソードを引き続きつつ、よりハチャメチャで破滅的な方向へ舵取りをしています。またアニオリキャラであるメガネという、早口で活動家のようにがなり立てる男がいい感じに下品で面白いです。

またナンセンスで前衛的なエピソードも数多く見受けられ、時には理解することが著しく困難ながらも、雰囲気や作中で行われる哲学的な思索が非常に奥深く押井節が効いていて見ているだけで賢くなった気分になれます。

押井監督が降板した後、OPEDが2クールごとに変わるというところは注目すべき点でしょう。それまでアニメはOPEDが変わるということはあまりなく、『うる星』が最初に導入したらしいです。うる星を見ればアニソン史のいい勉強になるでしょう。

 

 

*2

ざっくり説明するとこんな感じでしょうか。

 

原作の楽しみ方

 

まずは4巻まで読もう。

 

時間があるなら1巻から全部読んだ方がいいです。

しかし『うる星やつら』は大きな物語がある話ではありません。

もちろん登場人物は増えていきますが、『ドラえもん』でしずかちゃんがどのように登場したのかを知らなくても楽しめるように、キャラクターさえ覚えてしまえばどこから読んだり見たりしても基本的には大丈夫です。

とはいえいきなり中盤から読み始めると、ノリがわからないところもあると思います。

 

また、前提知識のところでアニメと原作でずいぶん違うと話ましたが、原作も連載時期によってずいぶん雰囲気が異なります。

最初期はラブコメ的な要素よりは、世界一不幸な男の周りで起こる少し不思議なギャグ漫画というもので、ラムちゃんももともとは1話限りのゲストヒロインで、本来のヒロインはしのぶというキャラクターでした。

ラムちゃんがいつメインヒロインになったのかということには論争がありますが、おそらく3巻の中盤「とらぶるは舞い降りた」という話からでしょう。

ここで主人公もあたるは1年生から2年生に進学し、ここからは2年生を永遠にループするサザエさん方式に変わります。

そして3巻末の「ツノる思いが地獄をまねく」や「君待てども」そして4巻終盤の「君去りし後」などのエピソードでラムちゃんがメインヒロインであることが押し出され、あたるの気持ちもほのめかされることとなります。ここらへんでラブコメうる星やつら』が確立したと考えられるでしょう。

 

というわけで私は原作を楽しむときは、原作4巻までは先に読むべきだと思います。

 

原作4巻までに多くのキャラクターは登場するのである程度ノリがわかってくると思います。

 

とはいえ重要キャラクターで4巻までに登場しないキャラもいるので、一応どの巻に登場するか、ここに明記しておきましょう。

 

7巻 ラムのいとこ テン 「テンちゃんがきた」にて

 

(表紙テンちゃん)

11巻 相撲取りのようなネコの幽霊 こたつねこ 「階段にねこがおんねん」にて

 

(表紙コタツネコ)

15巻 男装した美少女 藤波竜之介 「激闘、父子鷹‼」にて

 

(表紙竜之介)

 

その他にも準レギュラーはいますがメインはこんなところです。

 

私的おすすめエピソード 5巻以降

ブコメ・心温まる編

9巻「お見合いコワし」

ラムちゃんがお見合い!?あたるは居ても立っても居られずに宇宙に飛び出すというお話。

10巻「雨よ降れ降れ、もっと降れ!」

妖怪に呪われた女の子のお話。あたるの根性に泣ける。オチもめちゃくちゃ面白いです。

24巻「最後のデート」

あたるってやっぱりやさしいんだなってわかるお話。

30巻「ダーリンの本音」

『うる星』の醍醐味。あたるの本音は・・・

34巻「ボーイ・ミーツ・ガール」

「お見合いコワし」のスケールをでっかくしたバージョン。原作最終話ですね。

 

 

ドタバタ・SF編

11巻 「コピーdeデート」

ランちゃんの策略で無限に増え続けるあたるのお話。

12巻「命かけます、授業中‼」

話したら補修と言われ、何が起きても声を出さない登場人物たち。黙っているだけで、大惨事になる様は痛快です。

17巻 「みじめっ子・終太郎‼」

面堂のトラウマの根源は?タイムパラドックスを扱ったお話。

18巻 「無我の妙薬‼」

お色気回。

26巻 「愛の使者どすえ」

テンちゃんに子供?そして親は子に似る

27巻「反省座禅会」

「命かけます」とほとんど同じ。『うる星』の醍醐味はこういうテンポのいいギャグだと思うのです。

 

こんな感じです。厳選してピックアップしましたが、やっぱり全部読んだ方がいいと思います。

 

 

アニメの楽しみ方

原作からがオススメ。アニメからなら下に書いてあるエピソードを見よう!

 

アニメ『うる星』は前述の通り原作と全然違います。

しかしキャラクターは一応(微妙にノリが違いますが)原作とほぼ同じなので、原作を読んでいれば、どこから見ても楽しめるでしょう。

おすすめは原作からアニメに入る方ですね。

しかし一応アニメ単独での道しるべとして、どの話をみればよいのかということをまとめでおきましょう。

まずキャラの登場話から

 

第一回 あたる、ラムちゃん、しのぶ、チェリーなど

 

*3

第2回 テンちゃん

 

 

3回 レイ

 

 

5回 サクラ

 

 

8回 お雪

 

 

9回 クラマ

 

 

14回 面堂(実は11回にも登場している)

 

 

15回 弁天

 

 

18回 ランちゃん

 

 

51回 コタツネコ

 

 

63回 竜之介

 

 

とここまでが原作登場キャラですが、アニメには重要なアニオリキャララムちゃん親衛隊が登場します。

彼らの活躍こそがアニメ『うる星』の根幹であるので、彼らが活躍する回も紹介しましょう。

 

10回 「ときめきの聖夜」

メガネの独白そのⅠ。原作と何が違うのかこの回を見ればなんとなく理解できます。

 

 

46回 「買い食いするものよっといで!」

 

 

もはや革命家なのではないかという演説シーンがあります。このエピソードは原作にもあるが、アニメ版は戦争映画のような味付けがされていて仰々しいです。

 

アニメオススメエピソード

『うる星』はラブコメです。しかしラブコメエピソードだけでなく、ハチャメチャでなんでもありな世界観が『うる星』の最大の魅力だと私は認識しています。

特にアニメは、映画からの引用やつげ義春など前衛的な作家のパロディなど、一言で言うとカオス。

というわけでそんなアニメ『うる星』の良さを最大限楽しめるエピソードを紹介します。また原作を読了した方に向けて、原作と大きく異なったり、アニオリエピソードもまとめておきましょう。

 

37回 「怪人赤マントあらわる!」

大きな流れは原作と同じ。しかしダンスシーンで「星空のサイクリング」が流れる。

 

42回 「酔っ払いブギ」

原作と流れは同じだが、酔っぱらったラムちゃんのシーンで「マルガリータ」が流れる。ラムちゃん視点の映像が表現主義映画見たいで面白い。

 

53回「決死の亜空間アルバイト」

後半はお色気。しかし前半は『ねじ式』のパロディで、語義通りシュールレアリスム的な描写が続く。あまりにナンセンスでわけがわからないが、『千と千尋の神隠し』の元ネタ(要出典)と言われることもあり、とても見ごたえがあります。

 

64回「さよならの季節」

これも筋は原作と同じですが、原作と異なり、「あたるの引退」によって友引町のパワーバランスが崩れることを危惧したキャラクターたちが陰謀を巡らせるという展開が追加されています。

 

72回「ラムちゃんの理由なき反抗」

後半は原作と同じ。しかし前半部分ではキャラたちが自主映画製作をするという内容になっています。映画のパロディが多いです。

 

75回「そして誰もいなくなったちゃ⁉」

アガサ・クリスティーのパロディ。キャラが死亡する衝撃作。

 

78回「みじめ!愛とさすらいの母⁉」

もっとも前衛的な回。「胡蝶の夢」を題材にしたアニメや漫画は今でこそ沢山あるけれど、当時としては革新的だったのかもしれない。途中のあたるの母の精神分析をするシーンが好き。

 

84回「恐怖!トロロが攻めてくる‼」

ホラー映画のパロディ。ヒッチコックの鳥のようだが、『キラートマト』のパロディだと思うのは私だけだろうか。

 

91回「ドキュメント・ミス友引は誰だ⁉」

原作と全く異なる。原作は普通にミスコンをする話だけれど、こちらはミスコンを巡った政治劇が展開されます。賄賂やらスポンサーやらやたらとリアルな展開の結末は自身で見て確かめましょう。

竜之介の顔を踏み絵するシーンがあり、原作者の怒りを勝ったと噂されている。(要出典)

 

99回「必殺!立ち食いウォーズ‼」

押井でしかない回。立ち食いのプロの美学は必見です。

 

100回「大金庫!決死のサバイバル‼」

ラムが登場しない珍しい回。あたると面堂の二人だけで物語は進みます。

 

105・106回「スクランブル!ラムを奪還せよ‼」「死闘!あたるVS面堂軍団‼」

押井監督が手掛けた最後のエピソード。ミリタリー×『うる星』というアニメの特色が最も押し出されたエピソードですね。

 

107回「異次元空間 ダーリンはどこだっちゃ⁉」

やまざき時代の最初のエピソード。パラレルワールドのお話。

 

118回「堂々完成!これがラムちゃんの青春映画」

映画製作エピソードその2。こちらは映画の資金繰りに焦点が当たっていて、いかにスポンサーが口を出すことによって映画がめちゃくちゃになっていくかというアニメ『うる星』らしいエピソードです。

 

151回「退屈シンドローム!友引町はいずこへ!?」

押井パロディみたいなエピソード。かなり批評性がつよい冒頭から、ハチャメチャな後半まで『うる星』後期の中でも屈指のエピソードだ。

 

194回 オールスター大宴会!うちらは不滅だっちゃ‼」

アニメ最終話。ハチャメチャに終わる。

 

こんな感じですかね。

名エピソードは押井時代の後半にまとまってます。

とはいえ原作に近いエピソードでも素晴らしい回は沢山あって、「君去りし後」とか「最後のデート」とかはアニメ版も素晴らしいですよ。

 

映画・OVAについて

おそらく『うる星やつら』に関心があるという人の中には、映画に興味があるという人もいるのではないでしょうか。

『うる星』の映画、特に『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』はアニメ史どころか映画史に残る名作ですし、その他の映画も興味深いものが多いです。

映画に関しても、基本的にはキャラを覚えていれば見ることができるので、前述のエピソードさえ見ていれば大丈夫です。

やはり『うる星2』はみておいた方がいい作品ですよ。特に00年代以降のオタク文化に触れてきた人なら、これが原点なのかという遺跡を見たときのような感動が待っているはずです。

 

他の『うる星やつら オンリー・ユー』は最終話や『うる星5』である「ボーイ・ミーツ・ガール」と対になっていて面白いですし、『うる星3』『うる星4』は『うる星2』を乗り越えようとする作品で、非常に多くの示唆を与えてくれます。

 

 

(『消失』って実質『うる星3』)

 

(難解だけど、よく考えれば内容が見えてくるはず。作画はめちゃくちゃいい。)

『いつだってマイダーリン』は・・・まあ時間があれば見てもいいと思います。

 

OVAは忍の恋路が気になる人は見ても損はないかと思います。基本的には原作の残りを消費する感じです。

 

 

以上が『うる星』入門編となります。基本的にはシリアスな作品でもないので、あまり肩に力を入れずにリラックスしてみることをお勧めします。

そんな中で「あっこのキャラいいな」だとか、「友引町で楽しく暮らしたいなあ」だとか感じることができれば、あなたは『うる星』玄人。

リメイク版だけ見るのもいいですが、ぜひオリジナルを堪能してみてください。

 

それでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:(ここで問題になるのが、どっちのうる星が好きなのかということですが、わたしは原作もアニメもどちらも好きなのです。というよりも高橋留美子の作ったテンポの良いおしゃれな原作と下品で騒がしい押井守やまざきかずおの微妙な対立関係こそが『うる星やつら』という作品を奥深いものにしていると考えています。そもそも最終章の「ボーイミーツガール」は「ビューティフルドリーマー」で行われた原作への反逆を前提にして読むことで、かなり興味深く読むことができます。「いまわの際に言ってやる」の精神は『らんま1/2』、冒頭から物語を終わらせた『人魚シリーズ』や『犬夜叉』の奈落の頻繁な逃亡や生き返った桔梗など高橋留美子の哲学を最も凝縮したセリフなのです。)

*2:押井監督が105話で降板した後、グンと作画のレベルが向上し、各アニメーターがそれぞれのラムのデザインを確立させていきます。どのアニメーターが作画監督かを当てるという楽しみ方も面白いです。

*3:アニメ『うる星やつら』は話数と回数が異なるので注意。

実録!あるZ世代のお金の使い方 Z世代の代表はどんな趣味をもっているの?

(こんにちは!Z世代の代表です。もうすっかり秋ですね。

9月も終わって、気候も丁度いいといったところ。着かぬ間にももうとうとしてしまうくらいのんびりとした陽気。

そんな朗らかなお天気のなか、わたしは電車の中のモニターで、ある情報を目にしました。

 

prtimes.jp

news.mynavi.jp

ソース元はとはもしかしたら違うかもしれないですが、こんな感じの内容。わたしが属するZ世代は推し活に結構お金を消費しているってお話。

マイナビ様のこの記事によると

「18歳~24歳では、4割以上が毎月3万円以上を推し活に使っているという結果になりました。中高生では5,000円以下が過半数ですが、10,000円以上も26%と大きな割合を占めています。お小遣いやバイト代の相場などを考えると、毎月費やすのにはかなり大きい金額ではないでしょうか。」

 

だそうです。

これにはZ世代のわたしもびっくり。わたしにはアイドルだとか、Vtuberだとかの推しは特にいませんし、ソシャゲもあんまりやっていません。

だからまわりのみんながここまでお金をつぎ込んでいるということにびっくりしてしまいました。

「なんでそんなことにお金を使うんだろう?」「もったいなくね?」とも一瞬思いましたが、人の振り見て我が振り直せと言うじゃないですか。

ということでわたしが生活費以外にどんなことにお金を使っているかちょっと見ていきましょう。

 

まずは月に数回いくプールとスポーツジム。

身体がなまるのはいやなので、ちょこちょこ訪れてがっつり運動します。

大体月に2000円かからないくらい。

ジムとプールがセットになっている公共機関はコスパ最高。

 

Amazonの履歴をチェックしてみます。

まずは軽めのところから行くと、こんなもんを買っています。

ギターの弦

 

そんな本格的にやっているってわけでもないのですが、なんの楽器も弾けないというのは悔しいので、独学でちょくちょく弾いています。歴は1年未満のペーペー。

人前で弾けるレベルではないです。でも友人が家に訪れたらどや顔で弾きます。オープンコードじゃかじゃかスタイル万歳。パワーコード様には頭が上がりません。

 

さてさて本番

サブスクを確認すると、アマプラ、U‐NEXT、kindle unlimited、Spotify

ちょくちょく乗り換える人なんで、固定はアマプラSpotifyだけですかね。

月平均だと、大体4000円いかないくらいかな。

おすすめ映画はこんな感じ。

 

フランケンジョーズ

フランケンジョーズ

  • グレタ・ヴォルコヴァ
Amazon

 

ノスタルジア(字幕版)

ノスタルジア(字幕版)

  • オレーグ・ヤンコフスキー
Amazon

 

 

最近ゴダールが亡くなってしまったのは悔やまれます。

 

漫画

昨今は空前の漫画ブーム。

何千万部何億部といった勢いで、爆発的なヒットをかます名作漫画が数多く発行されており、もちろん時代の流れに敏感なわたしも漫画大好きです。

大体月に1000円分くらい、中古なら4冊、新品なら2冊分くらいですかね。

昔はもっと買ってましたが、最近はこんなもんです。

 

ということでZ世代の代表が選ぶ今年読んだ漫画3選です。

 

『ワンピース』

 

 

「無料期間で読みました。そのため主旨とは外れてしまうのですけれど、やっぱり面白かったので入れました。

詳しくはこちらの記事で。

 

gzdaihyoryana.hatenablog.com

 

一応40巻分以上は読みました。はやく続きも読まなきゃ。」

 

『オクターブ』

 

 

「夢やぶれた元アイドルと、売れないミュージシャンの百合漫画です。主人公の雪乃は田舎生まれで、芸能界の中心である東京に憧れて、上京するも挫折。未練を抱えたまま零細芸能事務所で働いています。対して節子さんは年上のミュージシャン。そして二人の関係は、コインランドリーから始まり、肉体関係を持ちます。『安達としまむら』や『やがて君になる』のような甘酸っぱい青春ものの百合もいいですが、もう少し年齢を上げた大人の関係から始まる百合もいいですね。」

 

ヤマタイカ

 

 

星野之宣を知っているカナ?

(中略)

最近の若いサブカル趣味の子たちは伊藤潤二だとか、諸星大二郎だとかを取り上げるわりに彼についての話しているのを聞いたことがないのはなぜなのだろう。特に諸星大二郎星野之宣はニコイチセットって感じだから不思議でならない。(笑)

ヤマタイカ』はそんな彼の代表的な作品で、読んでみるとこれまた星野だなあ~となる。星野節満開、心も満快。日本神話を背景とした濃厚なバックグラウンドはまるで豚骨ラーメンのようで、そんなこってりしたスープをズズッ・・・とすすると、ピリッっと聞いてくる現代社会への風刺。激辛ラーメンみたいな無節操さはなくて、程よいピリ辛の香辛料を感じる。

(中略)

小生のような通はこの作品をただこの漫画だけじゃなくて、『古事記』や『日本書紀』なんかと一緒に読んでみたりする。

ふむふむ。これまたよく考えられた作品ですよこれは。だけど昨今の作品にあるような、ダレモガワカル作品でなくて、ナショナリズムアナーキズムが渾然一体となった世界観は珍味を味わえる小生には心地よいのだけど、なかなか厳しいのカナ…

(中略)

でも少し言わせてもらうと、SF大賞をとっているけれど、SFとしては疑問に残るカナ(笑)これに限らずSFでもないのにSF名乗る作品が増えすぎていると思うのですよ。ガンダムSF論争とかを見ても思うのですが、科学的考証がしっかりとされていないのにも関わらずどうしてSFを名乗ろうというのでしょうか。設定の細部をオカルトに頼っているならそれはもうSFではありません。それは潔くファンタジーと名乗るべきなのですが、どうしてそんな基本的なこともわからないのでしょうか。(以下割愛)」

(好きなSF作品は『うる星やつら』。本音では科学ぽい作品はSFだと思ってます。)

と言った感じですね。流行りの漫画からちょっとニッチな漫画まで幅広く読もうと心掛けています。

 

わたしの消費活動の多くを占めている本。

kindle unlimitedにも契約していたり、青空文庫も結構活用しているのですが、紙の本もめちゃくちゃ買っています。

大体月に3000円くらいでしょうか。中古新品合わせて10冊程度は買っています。

 

最近買った本のおすすめ

『友達をやめた二人』

 

 

「タイトルに惹かれました。児童文学を読むのはとっても久しぶりでしたが、大人が読んでもしっかり面白かったです。友達と親友の線引き。そういうことが気になってくる小学5年生の子たちのお話ですが、そういった人間関係の線引きって大人になってからも気になることですよね。」

 

奥の細道

 

 

「情報化社会、情報過多の時代。時代はファスト娯楽です。Y世代のみなさん。YouTubeショートにしろtiktokにしろもう長すぎるんです。だからみんな5秒くらいでスクロールするんです。我々は1分もかかる娯楽に耐えられません。でいま最先端なのはもちろん俳句。17文字って何分の一Twitterだかわからないけれど、最強のファスト娯楽。最先端すぎてまだビジネス視点を持った老人たちは気が付いていないですけれど、そのうち『俳句がZ世代に大流行のわけ』だとか『Z世代中心に話題の俳句。トレンドを掴んだ5つの理由』とかいう記事がきっと出てきますよ。知らんけど」

 

『図説 金枝篇

 

 

「みなさんご存じの通り、J・フレーザーによるネムの金枝と王殺しについての本ですね。世界各国の民話や伝説、神話を収集し、その共通性を探るという内容で、作中に登場する共感呪術、類感呪術だとかの用語が我々を困惑させます。しかししっかりと読み解くと、その後発展した文化人類学への入り口にもなりますし、単純に大量に収集された各国の神話のアーカイブとしても非常に価値のある本です。」

堤中納言物語

 

 

「平安末期から、鎌倉初期に書かれた説話集。中でも『虫愛ずる姫君』はとても有名です。10篇からなっていますが、悲しい女性の運命のお話から、恋する男の御まぬけなお話まで、バラエティー豊かな人間模様が非常に魅力的でした。」

『パサージュ論』

 

 

「『パサージュ論』はベンヤミンによるパリのパサージュに対する論考の断章を彼の死後に編纂し、出版したものである。邦題では論とついているが、原題はWerk、つまりworkである。『パサージュ論』を完全に理解するということは不可能であるが、読むにあたって前提知識があったほうが分かりやすいだろう。

というわけでここではベンヤミン方法序説について簡単に解説する。

『ドイツ悲劇の根源』にあるように[1]ベンヤミンは哲学者の使命は、科学者と芸術家の中間にあると言っている。科学者のように唯物論的であるが、その唯物論的な世界観の上に神秘主義的な解釈をすることが、彼の独特な方法論なのである。世界はモナドのようなものであると想定し事物はそれぞれ、独立して存在していると考える。しかし、人間の認識とはその独立して存在している事物同士を線でつなぎ、星座のような構成をすることであるとベンヤミンは考える。すなわち彼に言わせれば、世界は断片の集まりであり、それをモザイクのように組み立てることが我々の認識なのである。彼は言語、政治、批評、メディア。歴史など様々なジャンルを取り扱ったが、その横断的な見識の根源には神学、そして唯物論がある。その矛盾した二つを止揚するものこそがアレゴリカーの視点なのだ。そしてそのまなざしでパリのパサージュに何を見たのか。『パサージュ論』には現代社会のみならず人類史において最もラジカルなものが数多く多く含まれている。」

 

とこんな感じですね。ちょっと前までではミステリーとかライトノベルとかも読んでました♪

 

さてさてこれで最後です。自分の購入履歴を見て、流石に青ざめました。気が付かないうちにこんなに買ってたとは・・・

 

そしてそれはこちら。

美少女ゲームです。

 

 

まずDMMとDLサイトの購入履歴とか、こまめにつけているプレイ履歴、棚の奥底にしまってある箱の数を数えて驚愕。

なんと70本以上あるではないか。

まあ基本セールで買ったり、中古のを買ったりするんですけれど、想像より多すぎてびっくりしました。だってまだ美少女ゲーム歴2年半とかですよ。

大体月換算で割ってみると大体5000円くらい?まあサブスクでやった期間とかあるし、ワンコインで買ったやつとかもあるから一概には言えないですがちょっと予想外に金かけてました。しばらく買うのやめます。

というわけでわたしが一番お金を溶かしたジャンル。

最近やった作品のおすすめ。

 

『MOON.』

 


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(大嘘。言っていいウソと駄目なウソがあると思います。)

「あのKeyの麻枝准久弥直樹樋上いたるなどのスタッフが作った作品。「FARGO」と呼ばれる宗教団体に母親を殺された主人公郁美は、復讐心を抱いて教団に潜入するというお話。「FARGO」はタイトルから連想される教団というよりは、サイエントロジーやオウムに近く、オカルトチックな自己啓発セミナーといった感じ。凌辱シーンや過激なシーンが多いので、麻枝准をファンにはすこしきついかもしれないです。しかし失われた母や幼少期の想い出というテーマに関しては、『ONE』や『Kanon』よりうまく決着がついていてよい作品です。女主人公なのもグッドですね」

 

『Musicus』

 


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瀬戸口廉也美少女ゲームに帰ってきた。Overdriveの最終作にして、クラファンで億を集めたすんごい作品。内容は音楽というのを軸にそれぞれことなる物語が紡ぎだされます。学生時代にエンジョイしながら音楽に触れるルート、未来を見ずに今を楽しもうという刹那的な享楽主義的なルート、商業的な成功を収めるも自身のやりたいこととズレを感じるというルート、親のすねをかじりながら、ひもとして売れないミュージシャンを続けるルート。話としては成功するルート、売れないミュージシャンルートの出来が素晴らしいのですが、その他のルートの在り方も含めて俯瞰してみると、音楽と人とのかかわりあいの七色が重厚なハーモニーとなって浮かび上がってきます。私は前作の『キラ☆キラ』よりこっちのほうが好きですね。」

 


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『和香様の座する世界』

 


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「平成末期、元号が変わる寸前に発売されたいろいろな示唆に富んだ作品。基本的には廃神社にて、忘れ去られた神様である和香さまたちのドタバタコメディなのですが、話を進めるにつれて、記紀神話に裏づけされたお話であるということが明らかになっていきます。この作品さえやれば神代のことはだいたい抑えられます。作品内にちりばめられたアイロニーや神話の再解釈、いろいろとみるところの多い作品です。そして最後に和香さまの正体が明かされることで、なぜこの作品を当時作ったのかということが明らかになります。日本と言う国が日本たる根拠はいかなところにあるのか。そんなことをゲームで学べるなんて素敵な時代です。」

 

 

とまあこんなところですね。

でも残念です。いい作品が多いのにしばらく買うの自粛しなくちゃならないなんて。

 

ん?瀬戸口さんの新作発売されてる!

blacksheeptown.com

田中ロミオの新作発売されてる!


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買っちゃいましたよ。

まあこれでしばらくは・・・

瀬戸口さんの新作今度はアニプレ系のブランドで発売だと!!!!


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とまあこんな感じでした。

大体月に15000円くらいは趣味に使ってるのかな。

そういや映画見に行ったりすることもあるのでプラス2000円くらいです。というかここで書かれていないものもあるのできっともっとかかってます。

 

 

いかかでしたか。

あるZ世代は月に1万以上趣味に使っているということがわかりました。情報が多様化するなか、デジタルネイティブのZ世代。こうやって見てみるとわたしの消費はゲームのようにデジタルデータへのものが一番多くなっていますね。

しかしながらコスパを重視して、無料で楽しめるものから、フィジカルで欲しいものまでまんべんなく消費しているので意外にもデジタル一辺倒というわけではありませんでした。

 

 

みなさまの参考になれば幸いです。

 

 

それでは Z世代の代表でした。)

 

[1] 「経験的世界が自動的に理念の世界に入り込んでいくような、そのような理念の世界を構築記述するための修練が、哲学者の課題であるとすれば、哲学者は学者と芸術家の中間に位する高い存在にあることになる。芸術家は理念の世界の小さな像を描くのであるが、これを一つの比喩として描くからこそ、あらゆる時点における究極の像を描くことになるのである。学者は世界を内側から概念として分割することによって、理念の領域における世界の拡散を容易ならしめる。単なる経験論の払拭を志す点で哲学者と学者は共通点を有し、表現という課題が芸術家と哲学者を結びつける。」(ヴァルター・ベンヤミン著 川村二郎訳(1975)『ドイツ悲劇の根源』法政大学出版より)